📚目次
斜頭症とは?
「斜頭症(しゃとうしょう)」とは、赤ちゃんの頭の後ろや側頭部が片側だけ平らになり、左右のバランスが崩れて見える状態のことを指します。
生まれたばかりの赤ちゃんの頭蓋骨はとても柔らかく、脳の成長に合わせて形を変えながら広がっていきますが、物理的な刺激や疾患、等によって正常な形から逸脱する事があります。
胎児期の子宮内環境や出産・遺伝疾患、頭蓋骨早期癒合症などが原因のものや、転んでぶつけたり、同じ姿勢が続いたり、など圧力が一方向にかかることが歪みの原因となることがあります。
なぜ起こるの?原因とメカニズム
赤ちゃんの頭は、6枚の骨でできており、その間の縫合にもすき間があり、脳全体は完全には覆われていない状態で柔らかくつながっています。
このため、出生時の圧力や寝姿勢、外部環境の影響を受けやすく、同じ場所に圧がかかり続ける変形してしまいます。
内部環境である身体の状態も頭蓋骨の形には反映されます。歪みや変形などが身体のどこかにあれば、頭蓋骨の形にも影響する可能性はあります。
主な原因
1)子宮内での胎児の状況
・子宮筋腫
・羊水の過多・減少
・子宮の捻じれ
2)出産に起因するもの
・逆子、難産
・補助分娩(吸引・鉗子)
3)寝ている時の状況
・長時間の仰向けや寝かせっぱなし
・硬いマットや床の上で寝ている
・長時間のベビーカー、ベビーシート
・哺乳の向きがいつも同じ
・新生児集中治療室入院(NICU)
4)向きぐせ
・左右非対称性の筋緊張、原子反射等
・聴覚・視力の左右差
・環境依存(抱っこ、ベビーカーなどでの向きの固定化)
・斜頸
・その他疾患による運動制限
5)頭蓋骨縫合早期癒合症
※各々の頭あの骨が成長する前に、縫合が強く繋がってしまい成長の妨げ・偏りになってしまうもの。
6)遺伝疾患
7)外傷
・頭部打撲
・その他身体の怪我
・成長後でも、頭を打ちつける等の外傷で頭蓋骨に歪みが生じる事があります。
8)内臓機能
・内臓機能の問題による頭蓋骨への影響
9)斜視・斜頸
・斜視は頭蓋骨の歪みが問題で起こる場合もありますが、斜視が起因となる頭蓋骨の歪みも考えられます。
・斜頸は、首の傾きからの捻じれが頭蓋骨に伝わり歪む可能性が考えられます。
予防とケア方法
月齢6ヵ月までは頭蓋骨の変化は著しく、大きな歪みに対しても本来の状態にもどる可能性は高くなります。その後は成長のスピードは少しずつ落ちていき、3歳頃にはある程度頭蓋骨の形は決まってしまいます。※「手当て」を受け、4歳以上の軽度斜頭症、大人の頭蓋骨の歪みの変化も確認しています。
生後1~2ヵ月のまだ動けない時期に向きくせがある場合は頭への圧力が同じところに集中しやすいので注意が必要になります。
軽度の斜頭症であれば、日常の中で意識することで十分改善が見込め。
🍼① 向き癖のケア
・向き癖がある場合はどうしても、頭部や身体にかかる圧に偏りが生まれてしまいます。
-
授乳や抱っこを左右交互に行う
-
赤ちゃんが興味を持つもの(おもちゃ・モビール)を反対側に置く
-
ベビーベッドの位置を定期的に変える
- 長時間の車での移動では休憩を多めにとる
🧸② うつ伏せ遊び(タミータイム)
-
首や体幹の筋肉を鍛え、後頭部への圧を減らす
-
生後1〜2か月ごろから、1回1〜2分を数回、徐々に時間を延ばす(必ず見守り)
☁️③ お母さん、お父さんがする手当て
1)圧力が加わったところ、産毛に触れるか触れない程度で手をかざします。
2)その反対側にも、挟み込むように同じ様に手をかざします。
3)約90秒程、手をかざしたまま、お父さんお母さんは深呼吸を繰り返してください。
4)一日数回、朝、昼、晩など間隔をあけて手を当ててあげてください。
※手が近づきすぎないように注意してください。近いよりは遠いと思うくらいの方がよいです。頭はとても敏感なので、手の温かさや存在を感じるくらい距離で大丈夫です。まず自分の頭に手をゆっくりと近づけていって感じてみてください。
ヘルメット治療とは?
「ヘルメット治療(頭蓋形状矯正療法)」とは、赤ちゃん専用のオーダーメイドヘルメットを使用し、成長に合わせて頭の形を整える治療法です。
🔹治療の仕組み
-
出っ張っている部分の成長を抑え
-
平らな部分の成長を促すことでバランスを整える
🔹開始時期と期間
-
開始時期:生後4〜6か月ごろが最も効果的
-
期間:およそ3〜6か月間
-
1日23時間ほど装着(入浴時のみ外す)
🔹費用と保険
-
日本では多くの場合自費(10〜40万円前後)
-
一部自治体では医療助成・補助制度あり
🔹副作用やデメリット
-
かゆみ・発汗などの肌トラブル(ケアで防げる)
-
頭の成長に合わせた定期的な調整が必要
-
長期間のヘルメットによる肉体的、精神的ストレス
-
その他の歪みが起因だった場合、身体にとって不自然な矯正になる
いつ治るの?自然経過と残るもの
多くの体位性斜頭症(軽度の疾患が起因ではない場合)は、1歳頃までに自然改善します。
赤ちゃんが自分で寝返りをうてるようになり、姿勢が変化することで、圧力が分散されるためです。
ただし、中程度から重度になると自分では正常な形に戻れない可能性は高いでしょう。
軽度であっても、歪みが戻りきらなければ、その形で固定化してしまいます。
身体の動かし方の個性やもって生まれたものもあるので、あなたが思うような理想的な頭の形には、そもそもならない場合もあります。(少し歪みがある方がこの子にとって調和がとれているなど)
1000人いれば1000通りの要因や、個性があります。形ではなく全身との調和が大切です。
・産まれたばかりの赤ちゃんも捻じれをもっています。
赤ちゃんだからまっさらで綺麗で正常な状態だと思っている人も少なくないでしょう。実は産まれた時には捻じれをもっています。お腹の中ですでに捻じれは作られています。
子供の身体は、まだ組織に余白があり柔らかく柔軟であるために分かりにいのですが、捻じれや硬さは存在しています。
捻じれにも必要なもの、そうでないモノとがあります。
必要のない捻じれが残っていると、成長とともに捻じれを巻き込みながら組織を作り上げてしまいます。
捻じれに合わせるように骨は作られ、全ての組織が捻じれに合わせて形作られます。
捻じれは姿勢や動作の偏りを生み、将来、様々な症状につながる可能性もあります。
身体の捻じれは " なるはや " で取り除いてあげる方がよいでしょう。
斜頭症に関するよくある質問(Q&A)
Q1. 重度や遺伝疾患、癒合症でも見てもらえますか?
➡ どんな病気であろうと、関係ありません。是非みさせてください。
病気や症状をみるのではなく、一人の生命・身体の治癒力に触れさせて頂きます。可能性はいくらでも生まれてくるものです。
Q2. 産まれたばかりでも、赤ちゃんでも大丈夫なのですか?
➡ パパ、ママが頭をなでたり、お尻を拭いたり、身体を洗ったりよりも優しく触れていきます。
刺激の強さで変化が出るのではありません。身体は常に機能的に動いています。正しく触れてあげればそこを起点に全身が動き戻り出します。※触れなくても動き出す事もあります。
Q3. ヘルメット療法を受けながらでもよい?
➡ 問題ありません。
が、ヘルメットは現状の頭に状態に合わせて作られます。耳の位置をベースとして作られるようなので、もし当院の「手当て」をうけて、頭の骨が動きベースが変わってしまうと想定した矯正が出来なくなる可能性もあります。ですので、ヘルメットを作る前に一度受けに来られるのが良いかと思います。
まとめ
斜頭症は、
見た目にインパクトがあるので何とかしないという気持ちになるかと思いますが、頭の骨だけが問題ではない事も大いにあります。
この子の身体は頭の骨だけで構成されているわけではありません。
全身をもって一個体、その中に全ての繋がりがあって、指から頭の先まで皮膚を通して、筋肉や骨をとおして、血管、神経、を通して全てが繋がりあって一つの命が出来上がっています。繋がりの中で身体という形が出来上がっています。
頭蓋骨だけの問題ならまだ良いとは思いますが、何か他の要因での捻じれが頭の骨を歪ませているのなら、その要因を取り除くことで綺麗な状態に戻っていくほうがこの子の命にとって優しいと思いませんか?
この症状を通して、命の表現と正しく向き合っていけるよう共に成長していきましょう。





お電話ありがとうございます、
梛 治療院でございます。